TKB47(矢沢)です。今週の火曜日(26日)、園芸協会ナシ部会の研修会に行きました。前橋の現地圃場2か所を見た後、「今年のナシの状況と群馬県新育成系統について」、「ナシのハダニ対策における天敵活用について」と題して講演がありました。
現地では雨に降られてしまい、細かいところまで十分に見られませんでしたが、時節柄で網のかけ方が気になりました。どこの園にも棚下を囲う防風ネットがありません。写真のように、防災網だけで上から下まで覆っています。また、2枚に分けて防災網を掛ける場合、中央の合わせ部分を写真下のようにして隙間をなくしています。引き紐を中央より先で落としているため成立しているのですが、非常に合理的なやり方だと思いました。
講演会について。明和にも試験導入されている新系統に関しては、生態的特性や果実品質の具体的データがなかったので詳細不明ですが、これまでにはなかった群馬オリジナル品種(明和特産品種)になり得るかもしれません。特に、酸味があって大玉という特徴で、「樹勢が強く、腋花芽の着生はやや不良、短果枝も維持しにくい」と新水のような問題点を持つ最早生の1号に興味を持ちました。味が良ければ、是非ジョイントで作ってみたいと思います。
天敵利用の話。成功させるためのカギが二つ指摘されました。①ハダニ発生を見てから入れるのでは遅く、あらかじめ入れておいて待ち伏せさせるのが良い(目安は6月中の早い時期)。②園の草刈りを徹底的に行わず、少なくとも樹回りだけは刈り残す。このようにした結果、試験場ではハダニ類の発生をこれまで抑えているそうです。私の園でも、現時点まで同様の結果となっています。