梨人(なしんちゅ)のキセキ 梨で明和町をもっと元気に!

群馬県・明和町で、若手の梨農家や後継者などが集まり、2013年に立ち上がった団体「梨人」(なしんちゅ)。梨づくりのプロフェッショナルになることはもちろん、梨で町をもっと盛り上げようと、日々奮闘中。その足跡をメンバー4人が週替わりでつづっていきます。

2018年04月

 酷暑で早まった収獲開始も期待ほどではなく、盆最終日までに採れた幸水は全体の1割程でした。ジベ処理による熟期促進を、邪道とばかり言い続けるのも考え物です。

苗作り3

 TKB47(矢沢)です。
 接いでから2か月後、二十世紀中間台のゲタをはかせて長さを稼いだ幸水です。
DSCN0834

 鉢底からの高さは180㎝ほど、秋までにあと2m伸びて欲しい。
 丁寧な台芽欠きは接ぎ木を成功させるポイントの一つですが、1m以上ある中間台(二十世紀)の芽を全て根こそぎにする気にはなりません。樹勢維持のため、嫁殺し(4芽摘芯)としました。腋芽や副芽が伸びだしてくるので、油断なく芽欠きする必要があります。

新製品2

 TKB47(矢沢)です。

DSCN0831
 殺虫剤です。

 左は今年2月ごろから販売開始になったもの。ナシでの対象はアブラムシ類、カイガラムシ類で、作用機作コードは4C。4Aのネオニコチノイドと同様に、浸透移行性があるそうです。昨年、一昨年ともカイガラムシ対策でダントツを2回使っていましたが、今年から1回目をこれに変えます。

 右は以前(といっても4年位前)からあったらしいものですが、ナシへの適用拡大は最近で、対象はアブラムシ類、カイガラムシ類、ニセナシサビダニ、ハダニ類。作用機作コードはダニゲッター、ダニエモンと同じ23ながら、浸透移行性があるという変わり者。ナシマルカイガラムシが増えてきたので、これも使ってみようと思いますが、カブリダニに影響(かなり強い)があるという点が難。

新製品1


 TKB47(矢沢)です。
 ナシ農家には馴染みのない道具。新梢を棚や支柱に誘引する際に使います。ブドウ、キウイを作っている人なら当然ご存知でしょう。
 ナシでも、大量の苗を作る場面では絶対的に必要となります。

DSCN0822
 上は去年から発売されたもの。農協にはデモ機を置いた特設コーナーが今でも置かれており、メーカーの営業努力がしのばれます。下も最近の製品ではありますが、基本構造は古くからの従来品(緑色のヤツ)とあまり変わりません。
 自分も20年以上前から従来品をずいぶん使いましたが、その脆弱性には閉口しました。どこかの口コミで見た「壊れること前提に作られているとしか思えない」という感想、全くその通りです。テープを入れる所と通すところの開閉部(折り目)が薄くなっていて切れやすい。新製品では、ここが切れにくくなっています。何年か使ってみないと正確な評価はできないでしょうが、今のところ使い勝手は良好です。
ヒンジテープナー




苗木づくり2

 TKB47(矢沢)です。
 「高接ぎ」に比べれば一般ではない言葉ですが、苗木づくりの接ぎ木は低接ぎとも呼ばれます。通常であれば、相当低い位置で接ぐので頷ける言い方です。こういう場合⇩を何と呼べばよいのか。接ぎ木後1年でジョイント苗を作ってしまおうという「ゲタばき」作戦。鳥取のやり方をまねたものです。
DSCN0815
DSCN0817

 マメナシ(根)+二十世紀(中間台)+幸水(穂木)という3階建ての構成。昨年度にも斜立でやったのですが、新梢の伸びが最悪だったので、低接ぎと同様に穂木を5芽とし、直立で育てることにしました。

苗木づくり1

 TKB47(矢沢)です。
 接ぎ木の時期となりました。今年はあまりにも暖かったので、3月の下旬(摘蕾前)に全て終わらせてしまいました。
 門井流では、苗作りの際に穂木は5芽程度の長さが良いとされています。1芽、2芽でも活着はするが、穂木が長いと貯蔵養水分が多いので、その後の新梢伸長が優れるという説明。
 これを念頭にかなり多めに採穂しておいたので、全て5芽前後で接ぎました。

DSCN0809
 門井流(割り接ぎ)とは異なり、一般的な切り接ぎです。印象としては不格好ですが、これからの伸びに期待します。

DSCN0814
 乾燥防止のため、最上位の芽だけを残して木工用ボンド(墨汁入り)を穂木の全面に塗りました。同じ目的で袋をかける人もいますが、過度な温度上昇で芽が早く動きすぎる(活着前に)不安をぬぐえません。

DSCN0819
 これは今日(接いでから24日後)の様子。ただし、最も伸びの良いものです。
ギャラリー
  • 泣いて馬謖を斬る
  • マニュアルの功罪
  • マニュアルの功罪
  • 危険牌を通す?
  • 新製品?5
  • 新製品?5
  • クリーニングクロップ
  • ジベ焼け?(新製品4)
  • 満開日
  • ライブドアブログ