こんばんは。林です。

一週間ぶりになります。何だか、これまでの更新とは違うのでまだ少し慣れません。今月は、ずっとそんな感じだと思います。

今日はほとんど曇りでしたが、少し日差しが見えた時間もあり割と気温は高めでしたね。朝は寒かったですし、午後は風の影響もありやや肌寒かったですが。
桜も、気づけば大分散ってしまいました。通りかかって見かけることはあっても、花見と呼べるほどには堪能しませんでしたね。
実家の方ならばこれからでしょうが、今のところ行く予定はありません。用事ができれば行くかもしれませんが、案外同じ県内で暮らしていても帰ることは少ないですね。

それはそうと、昨日もまた明和町の社会体育館でバレーボールの練習をしました。
どういうわけか、今回で3回目になりますが、いまだに「梨人」メンバーの4人が勢揃いしたことがありません。1回目は自分が、2回目は東さんが、3回目は直記さんがそれぞれ体調不良で休んでいます。
そのかわり、昨日は以前に邑楽館林地区の若手就農者の集まりで会った板倉町の野菜農家の方が参加してくれました。「方」といっても、自分より大分若く今年で21歳になるそうです。
バレーボールの経験があるという彼は、その言葉通り練習中に見事なスパイクとサーブを見せてくれました。
その姿を見せられたからか、はたまた東さんが加わったからか、昨日は先週よりも練習量が多かった気がします。
…先週は練習から2日後に出た筋肉痛が、今回は次の日である今日に出たことにホッとしつつ…

さて、先週から今週の投稿で花粉を作るところまで追っていきましたが、今日はその先を見ていきましょう。
取った時は赤っぽい色をしていますが、開葯させるとこのようになります。
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色的には、緑色でしょうか。これにはまだ、花粉だけではなく軸やその他に小さなごみが混ざっています。
これに「石松子(せきしょうし)」という赤い粉を混ぜます。ちょっと写真は準備を忘れたので言葉だけになってしまいます。
この石松子というのは花粉増量剤で、これを一定の割合で花粉と混ぜることにより花粉の量を増やすことができます。
花粉というのものは高く、聞いた話だと10グラムで約4000円もするそうです。もちろん、それだけの量では1本の木すら賄えません。
しかし、石松子なら80グラムで約1100円程となり経済的で、めしべにつける時の添加もしやすいようです。また、色がついているので交配させた部分も分かりやすいです。

そんなわけで、実際に花粉と混ぜたものがこちら。
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去年も紹介したと思いますが、交配の機械も一緒です。この機械から出やすくするため、花粉と石松子を混ぜた後で精選機という機械に通しています。
色は毒々しく見えますが、去年もしっかり交配できたことは確認済みです。量も上から比べるとそれなりに増えました。
後は、これを交配機に入れてスイッチを入れるだけで、機械の先から花粉が飛び出します。

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梨の花は白いので、このように花粉がついた跡は目立ちます。ちなみに、この写真の左下に写っているのが先ほどの交配機の先端の毛の部分です。
ダイヤルを回すことで出る量を調節することができるのですが、気がつくとたまにとんでもなく多く出るところにセットされてしまうことがあります。機械の振動か、知らないうちに回してしまっているのか。
こちらの交配機も安くはありませんが、それだけの仕事はしてくれます。例えば、この梨園だとどれだけ大きな木でも1本に10分はかからないと思います。
これが手作業でつける場合の「梵天(ぼんてん)」の場合、自分がやるとしたら1本に30分近くかかる木も出てくると思います。
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はい、こちらの写真に写っているのがその梵天で、昔の耳かきの上についている物というと分かりやすいでしょうか。
これは、何回かに1回は容器に入れた花粉を梵天の先に補充しながらつけていかないといけないので手間です。
ただ、先に咲き始めた木などにつける場合はこれで十分で、この梨園だと「新高」という品種はこれでやりました。石松子を混ぜたり精選機にかけずにつかえるので、準備の手間は減ります。

交配作業は、まさに梨栽培の始まりともいえる作業で、これがバッチリできていれば形のしっかりした実が生ります。
もちろん、自然に風で運ばれたり虫が運んでくれたりするので全く生らないわけではないですが、梨の美味しさの大きな要因になる形は乱れてしまうことが多いと思います。
去年は、そこそこうまくいったと思います。その後の摘果作業でやや失敗したところもありましたが。
今年も、形が良くて大きな実をつけられるようにこの後も頑張っていきたいと思います。

林寛丈

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