TKB47(矢沢)です。
 白岡市の長谷川茂氏を講師に、門井流の栽培技術を学ぶ「有乃実塾」。今期最初の講習会が11日に行われました。内容は新梢管理。摘芯と芽欠きに関する理論と実際です。個別の技術を詳述するのは大変なので、目的(効果)だけを挙げると①過繁茂の防止、②果実への養分転流促進(栄養生長への偏重防止)、③来年の結果枝(長果枝、短果枝、中果枝)確保、④骨格枝先端の伸長促進、等々。冬に剪定で苦労しないためにも、この時期の管理をおろそかにはできないことは確かです。
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 講習会の冒頭に、今年の満開日(幸水)が話題となりました。久喜では4月6日、福井4月14日、千葉4月8日、東京4月8日とのこと。群馬(明和)では4月7日。

 長谷川さんは満開日を「短果枝花満開日と長果枝花満開日の中間の日」と説明しましたが、これは初耳でした。
 各県が公式に発表しているナシの満開日は「全体の8割が開花した日」と定義されています。長果枝花、短果枝花の区別はないので、私も試験場で調査していた頃には「樹全体を見て」判断していました。幸水では、長谷川さんの基準とほぼ同じ結果になるような気がしますが、二十世紀のように長果枝を使わない品種では困ります。長果枝花、短果枝花それぞれで満開日を見るのが最善でしょう。

 方法はともかく、品種ごとの満開日(と開花始め)を毎年記録しておくことが重要。収穫時期や管理作業開始時期の目安になります(これも長谷川さんの話)。