梨人(なしんちゅ)のキセキ 梨で明和町をもっと元気に!

群馬県・明和町で、若手の梨農家や後継者などが集まり、2013年に立ち上がった団体「梨人」(なしんちゅ)。梨づくりのプロフェッショナルになることはもちろん、梨で町をもっと盛り上げようと、日々奮闘中。その足跡をメンバー4人が週替わりでつづっていきます。

2013年09月

 酷暑で早まった収獲開始も期待ほどではなく、盆最終日までに採れた幸水は全体の1割程でした。ジベ処理による熟期促進を、邪道とばかり言い続けるのも考え物です。

今年の売上目標を・・・

昨日で豊水の販売が終了し、新興が始まる10月初旬までの間、しばらくお店はお休みです。そこで、ざっと売上を計算してみました。ちょっとドキドキしながら(^_^;)

結果の前に、まずは平均値のお話を。明和町で直売スタイルの梨家の場合、1反(約1000㎡)で80万円が売上の平均だそうです。100万円を超えると上出来で、自分のお師匠さんの中には200万円近い人もいます。

さて、自分の場合は2反5畝(約2500㎡)の梨園を運営しているので、平均値なら80万円×2.5=200万円の売り上げは欲しいところ。ただ、2反5畝のうち、1反5畝は今年から借りた園。その園は樹の勢いが弱かったので、今年は「着果制限」をかけました。実をあまりつけさずに、その分の養分を樹勢回復に回す仕立てにした訳です。当然、収量も減るので、平均値の80万円×1.5=120万円ではなくて、70万円ほどを見込んでいました。一方で、3年前から手掛けてきた残り1反の園は、今年はいい実がついてくれました。なので平均値の80万円の目標を立て、合計で150万円の売り上げを目指して、今年は活動を続けていた訳です。

直売所での販売はもちろん、地元のJAが運営する小売店にも卸しているので、その売上を計算していくと・・・。150万円を超えていました!! いっよっしゃーー(^_^)v 嬉しい気持ち半分で、正直ほっとしたのが半分です。

ただし、このような結果になったのは、何度も何度もこのブログでも書いていますが、自分を支えてくれている人たちのおかげさまです。「そんな謙遜すんなよ、東の努力の賜物ですぜ!」と、自分のお師匠さんの一人が言ってくれましたが、謙遜でもなんでもありません。なぜ経験ゼロの人間が2年目で銅賞がとれるのか?なぜ毎日の過酷な作業をこなせたのか?なぜ事業が経済的に動かなくなった時にへこたれなかったのか?なぜ売上150万円を達成できたのか・・・。すべて家族、お師匠さんたち、仲間、お客様がいてくれたからです。感謝多謝。一日でも早く百姓として一人前になって、明和町を梨で盛り上げて、ある流行りのドラマのように「復讐」ではなくて「恩」を100倍返ししたいですね。これからもよろしくお願い致します。


お彼岸が過ぎて

本日はお彼岸終わりの土曜日。彼岸前の土曜日とは違い、お客様が来ません(^_^;)

「暑さ寒さも」とはよく言いますが、梨の需要に関しても当てはまるようで・・。明和町の梨街道は全体的に寂しい感じです。将来、一年中直売所をオープンさせるなら、豊水が終わったこの時期でもお客様を呼べる戦略が必要ですねー。

とはいえ、これからシーズンを迎える梨はあります。「南水」や「あきづき」ときて、「新高(にいたか)」や「新興(しんこう)」、そして「愛宕(あたご)」と続いていきます。

お盆前から始まり、年内までの収穫が可能な梨ですが、品種を揃えたとしても果たしてお彼岸過ぎてからの需要があるのか?南水やあきづきは昨今、人気がでてきているようですが、いくら美味しくても「梨」そのものに飽きてくるような気がします。

実は自分がそうです(^_^;) 「そろそろ涼しくなってきたから柿が食べたいなー」とか思ってしまうのですが、皆さんはどうでしょうか?まあ、幸水・豊水のシーズン中は毎日数個の梨を食べていたので、身体が嫌気をさしているのかもしれませんが。

今後、何十年と直売所を運営していくとなると、このお彼岸終わりの品物についてはこれから熟考しないといけないようです。

憩いの場

天気が悪いのにも関わらず、今日も多くのお客様に来て頂きましたm(_ _)m

その中で、ある二人のお客様の話。わが直売所で初対面のお二人は、自分がご注文の品を準備している間に、店内に張ってあるわが愛娘の写真をみて話しが盛り上がっていました。

うちの娘の話はもちろん、それぞれのお子さんたちの話で和気あいあいの雰囲気になり、最後は、「また、この直売所でお会いしましょうね」と、お二人は、別れていきました。

自分が目指しているのもののひとつが、この憩いを提供できる場作りです。見ず知らずもの同士が、たまたまごひいきの梨家に買いに来てくれて出会い、心が和むような会話ができて「またこの場所で会おうね」と言ってくれること。

梨を通じてそんな場所が作れれば、東京のある家族が休日を過ごす場所として「北の明和か南の浦安か?」で悩むようになるんじゃないかなと、考えています。

今日はその将来図を垣間見れた感じがして嬉しかったです(*´∀`) 

最盛期も終わります

今年の梨は10日前後早く始まったおかげで、そろそろ豊水も終わりに近づいてきました。今週末にはキレイに穫れ終わりそうです。

この、豊水が終わる時期が来ると、梨の最盛期が終わってほっとする反面、もう今シーズンも終わりかーという寂しさも募ってきます。

うちの園には晩生の梨が少ないので、豊水が終了とともにほぼ営業も終了します。

遅霜、ダニ、降雹、台風の被害を乗り越えて、よくぞ収穫させてくれた梨たちに感謝多謝m(_ _)m 

梨家の情報提供

今日、初めて来て頂いたお客様に、試食用の梨を召し上がってもらいました。すると「軟らかい」と不評。直売所オープンして始めて、試食されてそのまま立ち去ってしまいました。

こういうお客様と接すると、自分の情報提供力不足を否めません。なぜ、軟らかいのか、きちんと説明する理由が売る側にはあるのですが、ちょっとムッとしてしまって、「これがうちの梨です!」で押し通してしまいました。いやー、「こっちの1年間の苦労を、『軟らかいから美味しくない』の一言で済ますんじゃねー!!」と過敏に反応してしまったんですね。まだまだ人間修行が必要です。反省も込めて、このブログで説明させていただきます。

梨は赤くなればなるほど、甘くなります。しかし、食感は赤く熟すにつれて軟らかくなっていきます。その甘さと食感を考え、どの段階で収穫するのかはそれぞれの梨家によって変わってきます。

もちろん、梨家としては、ベストな甘さでベストな硬さを提供したい訳ですが、まだまだお客様も固定していない、自分のお店のとっては「ベストな甘さと食感って何?」って感じです。それは、人それぞれの味覚で変わってくるはずで、お客様のニーズで決まってきます。だからこそ、あそこの梨はこういう梨だと宣伝する努力と、それに近づける技術が自分には必要だと思います。

これまでのえぇファームの梨は、熟しが進んでいるものを中心に販売していました。その方が食べて甘いから。ただし、食感は軟らかし、長持ちはしません。でも、買って頂いたお客様からは「おまえ家の梨は柔らかいし日持ちしねーよ!!」というクレームは、今のところを頂いておりません。

食べて甘いけど食感は軟らかいし長持ちしないもの。糖度は若干下がるが食感は硬くて長持ちするもの。

直売所を経営する立場としても、今後明和の梨のブランド化を目指す自分にとっても、この線引きが大変難しく感じます。


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