以前、関本の直ちゃんも新高について書いていましたが、特に豊水以降の晩生の梨については、収穫時期を見誤ると、味が大きく変化してしまいます。
実は自分も、今年の収穫適期の新高を食べるまで、この梨は嫌いでした。しかも実にヒビが入りやすい品種なので、「こんな不味くて作りづらい梨、新しい品種に更新してやる!」と意気込んでいました。
さらに、新高だけでなく、豊水以降にとれる梨はなんか美味しくない(゚A゚)、ペッ そろそろ梨の味そのものに飽きる時期だし、栗とか柿とかりんごとか出回る時期だし、晩生の梨に魅力を感じないなーとも思っていました。
それが、お師匠さんたちにきちんと、収穫の仕方を教わって食べてみると、あらまー美味しい!そのほかの豊水以降品種について「美味しい美味しい!!」と見方が変わってしまいました。これは・・・、今後の梨園に関して従来のプランを見直す必要性があるなと感じるほどのうまさです。
さらにさらに、いつの日かこのブログで梨人メンバーによる好きな梨ベスト5を挙げましたが、あっさりと自分の順位が変わってしまいました。以下に改めて、東のベストを挙げたいと思います。
まずは、前回のマイベスト5から。
第5位「幸水」
第4位「甘太」(かんた)
第3位「あきづき」
第2位「南水」
第1位「豊水」
・・・はい。では、改めたマイベスト5です。
第5位「にっこり」
栃木県生まれの梨。新高同様に収穫時期で味が大きく変わる品種ですが、適期のものを今シーズン初めて食べてその美味さにびっくり。噛めば噛むほどジュワジュワと口の中に甘さが広がる梨です。
まだ栃木県でしか生産できない品種ですが、全国的に栽培が解禁されれば、導入してみたい品種です。
第4位「彩玉」(さいぎょく)
埼玉生まれの梨で、まだ埼玉県でしか栽培と販売ができない品種。前々から興味があり、今シーズン食べられる機会があったのですが、これは・・・おもしろい品種です。味はまさに豊水なのですが、酸味が少ないのです。
時期も幸水の終わり頃に獲れるので、豊水とかぶってくるのですが、「豊水の酸味が苦手」というお客様にも幸水に引き続いてアピールできる梨だなと感じています。
栽培や販売が解禁されればぜひ、導入したい品種です。
第3位「筑水」
幸水の前に獲れる青梨。実が小さくなりやすく、赤梨が主流の北関東では売りにくい品種のためか、明和町でも数が限られています。しかし、自分は今シーズン初めて食べたのですが、「なんだこの甘さと香りは!!」と驚愕した逸品です。その美味さは、個人的には幸水をはるかに超えるものでした。作り方に手間がかかりますが、来年以降、我が園で増やしていきたい品種です。
第2位「豊水」
自分の中では、3位の筑水とは本当に僅差です。梨屋になって自分の中でずっと1位を守り続けてきた豊水ですが、ついに今シーズンその座をあけわたすことに。1位の品種があまりにも美味過ぎたからですが。
第1位「あきづき」
豊水以降にとれる梨。今シーズン、この梨の美味さに一番驚きました。そして前回の豊水を抜いて堂々のマイベストです。
実際にお客様に食べてもらうと、ほぼ9割の確率であきづきのリピーターになってしまったという驚きの結果も生まれました。・・・将来がとても楽しみな梨です。
・・・ということで、大きく順位が変動しました。今後も数年かけて新しい品種を導入する予定ですので、この順位も変わってくることと思います。ご期待くださいませ。